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モザイク?パネルの裝飾フリ-ズ

? 1988 RMN
古代オリエント美術
メソポタミア
メソポタミア美術で最もオリジナルで魅力ある作品のひとつに、モザイクの象眼細工があげられる。これらの輪郭は、貝を切り込み、天然アスファルトで接合され、ラピスラズリまたは赤色石灰巖の小板でききた背景にくっきり浮き上がっている。この象眼細工の構成要素が大多數マリから出土したが、ここでは、戦勝図が描かれていて、兵士たちが4人の高官の前に裸體で鎖に繋がれ征服した敵兵を連行している。
戦勝図
イシュタル神殿の床にばらばらに散亂した狀態で発見されたこの貝製モザイクの構成は、貝の細片が不足しているために、おおよその見當でその復元がなされている。貝の輪郭は、天然アスファルトが貼り付けられた木地の面にはめ込んで象られていた。また、全體は數段に配列されていたであろう。パネルの縁には、石と貝製の赤白の二重下線が引かれていた。輪郭背後の空間には、灰色と黒色の結晶片巖製小タイルが組み合わせ詰められていた。ここでは、裸體の捕虜が兵士に縛られ高官の前に連行される瞬間を表わす戦爭の終わりの場面が窺える。兵士たちは、冑をかぶり、投槍か手斧を持ち、羊毛のような房がついたカウナケスのスカートをはき、肩掛けをしている。高官の方は、カウナケスの衣裝をまとい、丈の低い縁なし帽をかぶり、左肩に長い柄の手斧を擔いでいる。彼らは頭を剃髪し上半身が裸でカナウナケスの腰巻を巻き、牡牛が置かれた臺座に支えられる旗章を掲げる人物に先導されているようである。下段右には、ウマ科のオナガーに牽かれた戦車が描かれている。
モザイク美術
マリの神殿(都市2)で、象眼に用いられた大多數のパネルの細片が出土した。楽器の共鳴箱、ゲーム盤または単なる長方形のパネルなど裝飾するこれらのモザイクは、パズルのようにばらばらで復元困難な狀態で発見された。これらの額畫は、特にメソポタミアで高く評価されていた。作品は、キシュ、テロー、テル?アスマル(メソポタミア)およびエブラ(シリア)でも発見されたが、とりわけに壊れやすいため、それらが保存されていた建物の破壊に対し持ちこたえられなかった。唯一ウル(メソポタミア)のモザイク?パネルだけが、戦爭を主題とした一面を保存することができたので、最も比較照合のポイントを提供してくれている。ところで、マリで出土したモザイク細片は、その地方で製作されていたものである。なぜなら、螺鈿彫り細工師の工房が王宮で発見されたからである。ユーフラテス河中流域の首都マリは、その精巧な螺鈿の切り込みと輪郭の刻み目の技から、他の製造中心地とは異彩を放ち、場合によってはメソポタミアの都市ウルの製法にも卓越している。マリの特徴のひとつには、戦爭図、王の奉獻図、また、神官と女神官がいる図や牡羊の犠牲の宗教的な図など、描寫場面の多様性があげられる。これらの場面は、マリの社會、政治、宗教生活に関する貴重な記録を提供してくれる。
出典
- CONTENAU G., Manuel d'archéologie orientale depuis les origines jusqu'à Alexandre : les découvertes archéologiques de 1930 à 1939, IV, Paris : Picard, 1947, pp. 2049-2051, fig. 1138.- PARROT A., "Les fouilles de Mari, première campagne (hiver 1933-1934)", in Syria, 16, 1935, paris : P. Geuthner, pp. 132-137, pl. XXVIII.
- PARROT A., Mission archéologique de Mari : vol. I : le temple d'Ishtar, Bibliothèque archéologique et historique, LXV, Institut fran?ais d'archéologie du Proche-Orient, Paris, 1956, pp. 136-155, pl. LVI-LVII
作品データ
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モザイク?パネルの裝飾フリ-ズ
前2500-2400年頃
マリ、イシュタル神殿
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貝殻、凍石巖
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1934-1936年、A?パロ発掘
AO 19820
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リシュリュー翼
1階
古代メソポタミア:マリ メソポタミア文化の伝播
展示室234
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